『サッカー バルセロナ戦術アナライズ』の「おわりに なぜ、バルサにハマるのか」で著者の西部謙司さんはこう書いています。
楽しいサッカーは続けられる。継続できる。見ても、プレーしても楽しいサッカー、ヨハン・クライフが目指したものは、要はそれなのだ。クライフの提示したサッカーの楽しさにハマったバルセロナの人々が、それを継続し、20年間積み上げてきたものが今日のバルサに結実している。
世界最強だったころのペップバルサは、単に後ろでパスを回しているだけではなく、ボール支配率を高めゲームを支配することを意図した戦術的なパス回しができる稀有なチームでした。そして、そのサッカーは強いだけでなく「見ても、プレーしても楽しい」もので、だから「続けられる」というわけです。
この「楽しい」サッカーにハマった筆者の戦術分析もまた、非常に面白いものでした。
サッカー バルセロナ戦術アナライズ 最強チームのセオリーを読み解く
内容紹介
バルセロナのサッカーは非常に論理的で、数学的といえるかもしれない。
明快なので、映像分析には向いている。一方で、サッカーの場合はたいていそうだが、言葉で説明するのは簡単ではない。1つ1つを言葉にしてつなぎ合わせてみると、つぎはぎだらけのフランケンシュタインの怪物みたいになってしまう危険性は十分ある。
しかし、そうした不安を抱えながらも、バルサを読み解いていく作業は楽しかった。
それは、バルサのサッカーそのものに魅力があるからだ。
バルサを知れば、もっとバルサを楽しめる。楽しさ。
とにもかくにも、それがとても重要なバルサを読み解くうえでのキーワードに違いない。
(本書「はじめに」より抜粋)
目次
ドリームチームから現在に至るまでの主な戦績
はじめに クワトロ・クラシコとバルセロナの魅力
Chapter 1 エル・クラシコの衝撃
Chapter 2 ドリームチームのデザイン
Chapter 3 ドリームチームの足跡
Chapter 4 ドリームチームから現在まで
Chapter 5 カルレス・レシャックのバルサ論
Chapter 6 バルサ式を読み解く Part 1
Chapter 7 バルサ式を読み解く Part 2
Chapter 8 日本とバルサ
おわりに なぜ、バルサにハマるのか